釦録
萌えメモ的な何か
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Dear my Future ④
Category トリコ
お久しぶりですー(いつも言ってる)
久々に開いたら広告出るようになっててwwww
ごめんなさい。
4月から新しい部署に異動しましたので、ばたばたです。
あと龍が如くを買いました。楽しいです。萌えます。でもプレイ時間がありません。
それから美食6行ってきました。相変わらずただの売り子風情ですが楽しかったです。
トリコマ仲間で合宿して、残念な性癖を垂れ流してきました。
でもイベントって創作意欲湧くよね!
と、いうわけで放置してた小説完結させました。
去年の9月時点でプロットできてんのになんで今4月なの…
【諸注意】
・以前書いた記憶喪失話の続きの続きです。
・やっとトリコマしてます。
・暗い\(^0^)/←今更
久々に開いたら広告出るようになっててwwww
ごめんなさい。
4月から新しい部署に異動しましたので、ばたばたです。
あと龍が如くを買いました。楽しいです。萌えます。でもプレイ時間がありません。
それから美食6行ってきました。相変わらずただの売り子風情ですが楽しかったです。
トリコマ仲間で合宿して、残念な性癖を垂れ流してきました。
でもイベントって創作意欲湧くよね!
と、いうわけで放置してた小説完結させました。
去年の9月時点でプロットできてんのになんで今4月なの…
【諸注意】
・以前書いた記憶喪失話の続きの続きです。
・やっとトリコマしてます。
・暗い\(^0^)/←今更
「小松ぅー、次は何したらいいんだ?」
たまねぎを切り終わったトリコさんがボクに尋ねてきた。その声を聞いて、ボクの思考は目の前の料理に戻ってきた。えーっと、次は…
「すみません、ちょっと確認してきますね。」
ボクはホワイトボードに書かれたメニューを読むために小走りで台所を離れた。スリッパの音が間抜けにぺたぺたと響く。ボクの足音と、もうひとつ。ユンがボクの後ろを音を立ててついてくる。
ホワイトボードにはびっしりと細かな指示が書いてあった。ボクは普段家で食べる料理にはそこまで気を使ってはいなかったけれど、ここまで書きこまれたメニューを無視することは気が引けた。調味料の量、煮込み時間、ホワイトボードに書かれた数字は何度も書いては指で消した後がある。ボクは新しいメニューを考える際に使っている自分のノートを思い出した。
次の作業を確認しようとすると、大事な部分を広告が隠していて読めなかった。マグネットで留めてあるのは、今日トリコさんと行こうとして結局行けなかった栗坊展のパンフレットだ。記載されている日付を見ると、イベントが開催されているのはちょうど今日までだ。
「トリコさんと、グルメデパート行きたかったなあ…」
思わず口をついて出た。そう、ボクだって本当はグルメデパートに行きたかった。栗坊鍋が見たかった。トリコさんと一緒に行きたかった。
もっと、トリコさんと一緒にいたかった。
「そんなこと今更言ってもしょうがないけどね。」
ボクはそうユンに話しかけて、苦笑した。ユンはわかっているのかいないのか、首をかしげて「ユン」と鳴いた。この広告はもう捨ててしまおう。ボクは手を伸ばしてマグネットと広告を外した。すると、広告の下に思いがけないものが現れた。ボクはまばたきを数回して、そしてまじまじと見つめる。
かたん、と胸の奥でなにかが嵌まったような音がした。
例えるならば、ずっと探していたパズルのピースが嵌まって、目の前にあるのがなんの絵か初めてわかったときのような、そんな驚きだった。
そこにあったのは、今日一日ボクが疑問に思っていたことの答えだったのだ。
頬があたたかいもので濡れていて、初めて自分が涙を流していることに気が付いた。これはたまねぎのせいじゃない。ボクはボクの心臓を握りしめていたものの正体を知る。
胸が潰れる、息が詰まる、喉元を何かがせり上がる。
苦しい。
でもボクは、これを知ることができて本当によかった。
涙を拭くと、ボクはユンの手を引いて台所へと戻ることにした。
昨日のボクが考えた、今日の夕食の続きを作るために。
なんとか満足のいく夕食が仕上がった。
糖度が高く実の詰まったネオトマトを惜しみなく使ったミートソースは、いままでにないコクがでた。ボクとトリコさんはその味に舌鼓を打つ。余ったトマトは付け合わせのサラダにした。トリコさんが「これ使えよ」とくれた野菜達はベジタブルスカイというところで採れたもので、その歯ごたえはボクが経験したこともないような瑞々しいものだった。
朝よりたくさん作った料理も、トリコさんと食べるとあっと言う間になくなった。
山のような空き皿を乗せたテーブルを挟んで、ボク達は向かい合って座っていた。
おいしいものを食べて空腹が満たされた後の幸せの余韻に浸りながら、ボク達は談笑する。
トリコさんは指をぱちんと鳴らし、葉巻樹に火をつけた。ゆっくりと煙が部屋の中をたゆたう。ボクはフォークを置いた。トリコさんを見つめる。煙を吐くトリコさんが、くつろいだ様子であるのが嬉しかった。
「トリコさん」
「ん?」
ボクは短く息を吸い込んだ。自分の心臓がどくどくと鳴るのを、どこか遠くで聴いた。
「トリコさん、愛しています。」
ボクの声は二人だけの部屋にすとんと落ちた。トリコさんは目を見開いてこちらを見ていた。葉巻樹の灰がテーブルに零れる。
ボクの心臓はまだ高鳴っていたけれど、心は穏やかだった。
そう、ホワイトボードの広告の下に隠されていたのは、昨日のボクからの伝言。
“トリコさんに愛していますとお伝え下さい”
潰れるほど小さな文字で書かれたその言葉は、伝えたいけれども伝えられない昨日のボクの葛藤だった。消えゆくボクがどんな気持ちでこれを書いたのか、今のボクには痛いほどわかる。作りこまれたメニューも、丁寧な下ごしらえも、料理人のボクが最後に送る、精一杯の愛の言葉だった。
ボクには、これを伝える義務がある。
トリコさんは葉巻樹を灰皿に押し込むと、ボクの方へ向って身を乗り出した。テーブルの上に積まれたお皿が、一度だけぐらりと揺れる。
琥珀色をした静かな瞳の中には、穏やかにそれを見つめるボクがいた。トリコさんの青い髪がボクの額に触れる。やっぱり、見た目よりも柔らかい髪だ。ふわふわして少しくすぐったい。そっと目を閉じる。
トリコさんの唇は、トマトソースの味がした。
「よし、できた!」
ボクはホワイトボードの前で満足気に独り言を言う。
小一時間はかかっただろうか、今日のボクにできる渾身のメニューが目の前に広がっていた。下ごしらえも既に済んでいる。手作業でペースト状にするのに苦労しただけあって、滑らかな舌触りを明日のトリコさんにお届けすることができるだろう。
今日のボクにできることは全てやった。
一瞬前まで達成感に浸っていたボクの元に、ふいに虚しさが訪れた。
わかっている。
トリコさんが大事にしているのは…愛しているのは、一番最初の記憶をなくす前のボクだ。
時間の波の中に攫われたボクの幻影を、今日のボクの中に見ている。それはボクであって、ボクではない。トリコさんが大切にしている思い出を、今日のボクは共有できない。
ボク達の想いが本当の意味で通じることは、きっとないのだろう。
でも、それでも、構わない。
昨日のボクはトリコさんを愛していた。そして、今日のボクもトリコさんを好きになった。それはきっとこの先も続いていく。そんな確信が持てた。
ボクは明日のボクへのメッセージをホワイトボードの隅に書きこみ、その上にスーパーの特売の広告をマグネットで留めた。
ボクは明日のボクへ、この気持ちを託す。
お願いです、トリコさん。
明日も笑っていて下さい。おいしいものをお腹いっぱい食べて、幸せでいて下さい。
できればその隣にいるのは、ボクであって欲しいです。たとえ今のボクじゃなくても。
「小松ぅーまだ寝ないのか?明日は仕事あるだろ、お前。」
「わかってますよー!もう寝ようと思っていた所です!」
ボクは足元のユンを抱き上げ、トリコさんの待つ寝室へと急いだ。
ウォールペンギンの毛並みはふかふかだ。頬ずりして、囁くような声で呟く。ユンのつぶらな瞳がボクを見ていた。
「おやすみ、さようなら。」
今日もまた、夜が明ける。
100%通じ合うというのは、別々の個体である以上仕方のないことで。
ならばせめてあなたには幸せであって欲しい、というのが人を愛するということではないのでしょうか。
などとホモ小説を通じて論じてみる\(^0^)/
あと、意味のない伏線も意味のない感じで回収するのが好きです。
前作から拾ってきてるところも結構あるのですよーこだわりこだわり。自己満足。
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