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釦録

萌えメモ的な何か
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餃子喰ってたという言い訳+α
今日の昼になってうちのかわいい後輩が
「王●行きましょう!」
というので、今夜は潰れました。

ちなみに私は●将でびゅうでした。
メニューみてパ二くってたら後輩が適当に頼んでくれました。
立場ナシ^p^


じゃあ、えっと、ログは…今週中?(期限伸ばしやがった!)



ちなみにαの部分はトリコマssです。
【諸注意】
・エロい描写やってみたかっただけなので内容がないです
・でも二人はちゅーすら未遂です(矛盾)
・ss制作は二回目の(ry ていうか、いつ初心者マークって取れるの?
…とれねぇんじゃねぇの?




じりじり
首の後ろを焦がすような焦燥感
ちりちり
だって目の前に

すぐそこに


ぱちっ

目の前の焚き火で、薪が爆ぜる音がした。妙に大きな音に聴こえる。
遠くから梟の鳴く声がするくらいで、辺りは静まり返っているからかもしれない。
明日のハントに備えて少し早めに野営の準備を始めたオレ達は今ではすっかり食事も終え、焚き火を挟んで向かい合って座り、食休みをとっていた。
なんてことのない雑談をしていたが、少し話が途切れたところで小松が思いついたように言う。
「そうだ、食後のデザートでも食べましょうか、トリコさん。ボク、この間のビックリアップルを少し持ってきたんです。」
「お、いいな。剥いてくれよ。」
「はい。」
小松は自分の荷物から、ビックリアップルとナイフを持ってきて皮をむき始めた。相変わらずくどい顔のリンゴだと思った。小松はハントの時は怯えていたが、今ではすっかり慣れたらしい。するすると皮を剥いていく。
突然話しかけて手元を狂わせるわけにもいかず、オレは小松を眺めながら待つ形になった。

(しまった…)

今まで意識しないようにしていたのに、気を紛らわすものがない今、自分の中の欲求の存在を否応にも自覚する。気付いたのは最近だ。…いや、違う、「認めたのは」か。本当はもっと以前から自分の中で芽が育っていたように思う。
自分の中に巣食うこの感情は、こうして二人でハントに来ることを不可能にさせるような、危険な代物だった。

小松の手は淀みなく無駄なく動く。オレよりもずっとずっと小さな手だが、オレにはできない動きをする綺麗な手だ。睫毛は伏せられて、大きな瞳は真剣に手元を見ている。オレの視線に気づくことはない。それをいいことに、オレの視線はどんどん遠慮がなくなっていく。

手は小さい。
肩も薄い。
首も細い。
ほっぺたは柔らかそうだ。
軽い擦り傷がある。今日転んだ時のものだろうか。後で消毒してやろう。
唇は弧を描いている。
楽しそうに包丁を使うよな。
鼻歌でも歌いだしそうだ。
こっちまで幸せな気分になる。

ああ。

困った。

どうしよう


さわりてぇ。


「トリコさん」

ふいに声をかけられた。
思わず目をしばたかせる。

「ほら、どうぞ」

いつの間にか隣に来た小松は、剥き終わったビックリアップルをオレに向かって差し出していた。
オレは半ば無意識に、差し出された方の腕の手首を握って、その手から直接食べた。
そしてそのまま、指を咥える。

一拍の間をおいて、ぎゃああだの、みゃああだの、バカでかい声をだして小松は驚いた。
あまりに大袈裟なリアクションだったものだから、近くにいた梟が飛び去ってしまったらしい。ばさばさという羽音と枝が揺れる音がした。
小松は反射的に身を引こうとしたが、オレは手に力をこめてそれを許さなかった。

小松の手は、甘酸っぱい果物の匂いの他に、数え切れないほどの食材の匂いが染み込んでいた。そして、それだけじゃない、生きている人間の匂いがした。当たり前のことだけれど、そのことに少し鼻の奥がつんとした。

(オレにしては、ちゃんと我慢していた方だと思うんだけど…)

指についた果汁を舐めとり、音を立てて吸う。
根元まで口に含むと、奥歯と爪が当たってかちっと音がした。

(もう限界かもしれない…)

指の一本一本を丹念に舐めると、関節に歯を立てた。
意外とごつごつしている手だ。目立たないが細かい傷も多い。
爪は短く切りそろえられている。そう、働く料理人の手だった。
小松の普段は知らない努力を垣間見たようで、その小さな手がいとおしくなる。
一本一本の指先に、食むように口付ける。

「トリ…コ…さん?」

小松はオレの様子を窺うように呼び掛ける。
オレは返事をしない。なんて答えたらいいのかわからなかった。
そのまま小松の手を舐めたり噛んだりすることを繰り返す。
指先から、爪の間、指の関節、指の付け根、掌、裏返して手の甲。
夜の森は余りに静かで、かすかな水音がやけに耳についた。やばいな、オレ、自分で立てた音に興奮している。
一瞬口を離して、はぁっと息を吐く。そこで初めて息が乱れていることに気づく。オレに掴まれたままの手に息をかけられて、小松は身を竦ませた。
その仕草に、思わず手首を握る手に力がこもる。

「や…やだなぁ、トリコさん」

小松は再度口を開いた。
動揺しているのを隠そうとしているのがみえみえの、下手な芝居だった。

「そんなに欲しいなら、また剥きますよ…?」

上ずった声と、引き攣った笑顔。
この異常な状況でなんとかいつも通りに振る舞おうとする小松からのサインに、オレはちゃんと気づいていた。

今なら“なかったコト”にできるから

だから、もうやめておきましょう?

ここでオレが小松の申し出を受ければ、今晩はさっきの残りを食べて寝て、明日の朝からまたなんでもなかったようにコンビとしてハントに行くことになるのだろう。
小松がそれを望んでいることはわかった。そのために必死なこともよくわかった。
オレ達は相性のいいコンビだと思う。今の関係はオレにとってもすごく居心地がいい。
今後の事を思えば、どう考えても、このままやめておくべきだった。


だがオレは

小松の目の渕が赤く染まっているのを見逃してやることができなかった。


さっきまで散々弄っていた掌に、じれったいほどゆっくりと、オレは優しくキスをした。
大切な宝物にするようなそれは、まるで何かの儀式のようで。

指の間から小松の様子を見ると、目も口もぽかんと開けたまま呆けたような顔をしていた。目が合って、オレに見られていることに気付いた小松に向かって、オレは口の端を釣り上げて薄く嗤った。オレの笑みの理由を理解したのだろう。小松は、さぁっと赤くなる。


なんだよ、お前も興奮してんじゃねぇか。


オレはそのまま手首の裏にも口付ける。小松は俯いたまま動かない。どんな顔をしているのかはわからなかったけれど、短い髪からのぞく耳は真っ赤だ。
もう一方の腕を伸ばすと、腰にまわして、抱き寄せた。胸元に顔を埋める。もう言い訳のしようがない距離まできてしまった。ここまで来ると、あの地獄耳じゃなくても心臓の音が聞こえた。こっちが心配になるくらい、うるさい。

そのまま背筋を伸ばして、首筋に吸いつく。ごくごく弱くしたつもりだったけれど、明確なオレの欲を見せつけられて、腕の中で小松が硬直するのがわかった。
でもそのままオレは上へと昇っていく。
首筋から顎の下へ。そのままラインに沿って耳までたどりつく。そのまま瞼を通って額に口付け、唇に触れようとして


止まった。


触れるまで後数センチ。小松の額にオレの前髪がかかり、鼻先がぶつかる距離だった。
お互いの息が唇にかかる。触れてはいないけれど逆に近さを思い知るような、そんな距離だ。どれくらいそうしていたのかはわからない。ただ、反射的に目を閉じていた小松が、おそるおそる瞼を開けるくらいの時間はたった。

「…いいのか?」

普通に言おうと思ったのに、かすれてざらざらした声しか出なかった。オレはその距離のまま、尋ねた。いや、答えがどうあってもオレの行動は変わらないのだから、これは質問の意味を成していないのかもしれない。狡い問いかけだ。
この腕を解いてやる気なんかさらさらないのに。


オレの気を知ってかしらずか、小松は
限界まで目を見開いた後、永遠にも思えるほどの時間をかけて




頷いた。




そしてオレはあと数センチの距離を埋める。



心の底からどうでもいいビックリアップルの記述は完全に私の趣味です。
わたし、どんなにおいしくてもあのリンゴは嫌だわぁ(笑)

作中にリンクする記述はないけれど、きもーち去年の冬至に手ブロに書いたコメ欄漫画の続きだったり。
明らかにコンビを逸脱する感情を抱えながら、薄氷を踏むような友達ごっこをするトリコマの話も書いてみたいものです。
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